【3月7日 AFP】2003年のサダム・フセイン(Saddam Hussein)政権崩壊後2度目となるイラク連邦議会選(定数325)の投票が7日、同国全土で開始された。今回の選挙をめぐっては国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)が妨害を予告しているが、すでに迫撃砲やロケット弾による攻撃が相次いでおり、24人が死亡している。

 投票所を狙った攻撃は、ファルージャ(Fallujah)やバクバ(Baquba)、サマラ(Samarra)などの地方都市でも発生しているが、首都バグダッド(Baghdad)の被害が最も大きい。

 地元当局者によると、カチューシャロケットによる攻撃で住居用建物が倒壊し、12人が死亡し10人が負傷した。また、別の建物でも爆発があり、4人が死亡、8人が負傷した。さらに、迫撃砲や爆弾攻撃で8人が死亡、40人が負傷した。

 連邦議会選に向け、イラク全土で警戒態勢が強化されており、バグダッドだけでも20万人の警官や兵士が配置されている中での攻撃となった。

 ヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)首相は、一連の攻撃について、「有権者に圧力をかけるための騒音に過ぎない。だが、イラクの人びとは勇気を愛する人びとであり、こうした攻撃でくじけることはない」と語った。

 マリキ首相は、かつて米軍管轄区域だったグリーンゾーン(Green Zone)内で投票を済ませたが、7日午前にはグリーンゾーンにも複数の迫撃砲弾が撃ち込まれた。(c)AFP/Rory Mulholland