【2月15日 AFP】中東を歴訪中のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)米国務長官は14日、カタールのドーハ(Doha)で開かれた「米イスラム世界フォーラム(US-Islamic World Forum)」で演説し、中東各国の指導者に対しイランの核問題での協力を要請した。同フォーラムは2001年の9.11米同時多発テロを機に設立された。

 核問題を中心としたイラン問題では1年近くも進展がみられないなか、バラク・オバマ(Barack Obama)政権は前週、イラン革命防衛隊(Islamic Revolutionary Guard CorpsIRGC)に対し、単独での追加制裁に踏み切った。

 また、米当局は、核開発計画や反米・反イスラエル武装勢力を支援し反政府デモ参加者を弾圧していると見ている、IRGCを対象にした新たな制裁案が国連安全保障理事会(UN Security Council)で採択されることに期待を示している。

 こうした事情を背景に、クリントン長官は、「いい加減にイランはかく乱行為をやめるべき時期だ」と述べたうえで、影響力を増すイラン革命防衛隊への懸念を示し、的確な対処法を探っていく考えを示した。また、「イランが(核)爆弾を製造している間は交渉したくない」と語った。(c)AFP/Lachlan Carmichael