【1月26日 AFP】ミャンマー軍事政権の閣僚が民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)さん(64)の自宅軟禁を11月に解除すると述べていたことが25日、分かった。

 複数のメディア報道や地元住民の話によると、ミャンマー中部で行われた会合で21日、マウン・ウ(Maung Oo)内相がスー・チーさんは11月に解放されると語ったという。

 スー・チーさんは過去20年中、14年間にわたり自宅軟禁を強いられてきた。2009年8月にはスー・チーさん宅前の湖を泳いで横断してきた米国人男性を無許可で自宅内に入れたとして有罪判決を受け、軟禁措置が1年8か月延長された。スー・チーさん側はこれを不服として上告しており、3週間以内にも最高裁判決が下される見通しだ。

 スー・チーさんに対する有罪判決は、軍政が年内に実施すると公言している総選挙へのスー・チーさん立候補阻止を狙ったとみられることから、軍政には国際社会から非難が浴びせられている。

 1990年、ミャンマーで最後に行われた複数政党参加の総選挙ではスー・チーさんが率いる国民民主連盟(National League for DemocracyNLD)が圧勝した。だが、軍事政権は選挙結果を承認せず軍政を敷き続けている。(c)AFP