【1月8日 AFP】米ニューヨーク(New York)のタイムズスクエア(Times Square)に7日、ジャケット姿のバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領の写真を用いた巨大な広告看板が登場し、道行く人を驚かせている。

 この巨大広告は、米国の衣料品メーカー「ウェザープルーフガーメント(Weatherproof Garment)」のもので、同メーカーのジャケットを着たオバマ大統領が、中国の万里の長城(Great Wall)を背に毅然とした表情でたたずむ写真だ。

 オリジナル写真は、前年の中国公式訪問の際にAP通信(Associated Press)が配信したもので、広告看板の下には、「スタイルを持ったリーダー」とのキャッチフレーズが書かれている。

 ネオンがはん濫するタイムズスクエアでもひときわ目立つ看板に、市民や観光客は大喜び。しばしたたずんで広告を眺めたり、写真を撮ったりしている。

 しかし、前日にも、動物愛護団体によるミシェル・オバマ(Michelle Obama)大統領夫人の写真の無断使用が発覚したばかりの、ホワイトハウス(White House)は苦い顔だ。

 ベン・ラボルト(Ben LaBolt)報道官は、「かねてから、ホワイトハウスは、大統領および大統領一家の名前や写真を、広告目的で使用することを認めていない」と不快感を示した。

 別のホワイトハウス高官は、こうした広告は、米政府が製品を公認したかのような誤解を与えるとして、ウェザープルーフガーメントや動物愛護団体らに広告使用の中止を求めていると話した。

 これに対し、ウェザープルーフガーメントのフレディ・ストールマック(Freddie Stollmack)社長は、「わが社の服がオバマ大統領に認められたと吹聴したかったわけではない。100年待って、やっと流行の先端を行く大統領が出現したことがうれしかっただけだ」と、米テレビABCに釈明している。(c)AFP/Sebastian Smith