【12月30日 AFP】岡田克也(Katsuya Okada)外相は29日、ロシアから帰国後に都内で記者会見し、北方領土問題での進展はなかったと語った。

 28日にモスクワ(Moscow)でセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相と会談した岡田外相は、北方領土の帰属問題で目に見える進展が得られていないのは問題だと伝えたが、北方領土問題における両国の溝は深かったとう。

 一方、ロシア外務省のアンドレイ・ネステレンコ(Andrei Nesterenko)報道官は、モスクワで記者会見し、北方領土問題では「平和協定締結の障害となっている問題で相互合意に至るためには信頼を築くことが必要だが、この過程は、互いへの立場への敬意と気配りを要する繊細なものだ」と語った。

 ラブロフ外相は28日、ロシアは北方領土問題の解決に向けた「独創的なアプローチを追求する」用意があると語ったが、岡田外相によるとロシア側から新たな提案はなかったという。また岡田外相は、返還前に北方領土でロシア側と経済開発で協力する可能性を否定した。(c)AFP