【11月25日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は24日、訪米中のマンモハン・シン(Manmohan Singh)インド首相との会談後、アフガニスタン戦略の見直しについて近日中に発表することを明らかにした。

 オバマ大統領は、26日の感謝祭(Thanksgiving)後に行う発表では「米国の同盟国が果たすべき『義務』を明確にし、最終的にはアフガニスタン国民が自国の安全を保障しなければならないことを明らかにするだろう」と述べた。

「私が思うに(アフガンで作戦が行われてきた)この8年間、われわれは、目標を達成するために十分なリソースや戦略を持っていたとは必ずしも言えない。アフガンでの仕事を終わらせるというのが私の意図だ」(オバマ大統領)

 オバマ大統領は23日夜、ホワイトハウス(White House)で9回目となるアフガニスタン戦略会議を約2時間にわたって行った。アフガニスタンでの戦争については米国内でさまざまな意見がでている。アフガン駐留米軍のスタンリー・マクリスタル(Stanley McChrystal)司令官は現在6万8000人の駐留米軍に最大4万人の増派を求めている一方、カール・アイケンベリー(Karl Eikenberry)駐アフガニスタン米大使はアフガン政府の腐敗と、主要な行政機能が改善するまで増派するべきではないとの立場だ。

 一部の民主党議員からは、国内にまわすべき予算がアフガンの膨大な戦費に使われているとの指摘もあり、アフガン戦費をまかなうため、主に高額所得者を対象に特別な税を課すべきだとの議論も出ている。また、民主党のラス・ファインゴールド(Russ Feingold)上院議員は撤退にむけた柔軟なタイムテーブルが必要だとしている。

 リンドン・ジョンソン(Lyndon Johnson)政権がベトナム戦争(Vietnam War)一色になったように、オバマ政権が戦争を激化させるような決断をすれば、そのことによって政権のあり方が決まってしまうかもしれないとの不安を口にする人もいる。(c)AFP/Laurent Lozano