【11月1日 AFP】大統領選での大規模な不正をめぐり混乱するアフガニスタンで1日、第1回投票で次点だったアブドラ・アブドラ(Abdullah Abdullah)元外相が、7日に実施される現職ハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領との決選投票をボイコットする意向を表明した。

 第1回投票でみられた大規模な不正を繰り返さないためとして、アブドラ氏はカルザイ大統領に対し、同大統領が任命した独立選挙委員会(Independent Electoral CommissionIEC)の委員長の退任と、カルザイ陣営に参加した4閣僚の停職を要求し、それらが受け入れられない限り、決選投票をボイコットする可能性を示唆していた。

 しかしカルザイ陣営は要求を退け、アブドラ氏が撤退した場合でも決選投票は実施すると断言した。

 観測筋によると、アブドラ氏がボイコットした場合、第1回投票の投票率38%を大きく下回りそうだ。

 アブドラ氏は支持者らには、決選投票に行くどうかはおのおのの判断だと述べて棄権を呼び掛けず、また状況を悪化させないためにはデモ活動などを行わないよう求めた。

 首都カブール(Kabul)を拠点とする評論家Haroun Mir氏は、憲法の規定上、決選投票は予定通り実施されるだろうが、カルザイ氏が当選してもその正統性が大きく失われるだろうとみる。また「投票率が20%を切るほど低ければ、さらに正統性は問われる」と述べた。(c)AFP/Sardar Ahmad