【11月1日 AFP】8月20日に行われたアフガニスタン大統領選挙の第1回投票で2位につけたアブドラ・アブドラ(Abdullah Abdullah)元外相は10月31日、第1回投票で1位になった現職のハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領が要求を受け入れない限り、11月7日に行われる決選投票をボイコットする可能性を示した。

 アブドラ陣営のスポークスマンは、カルザイ大統領が態度を変えなければ、1日にもボイコットを発表するだろうと語った。アブドラ氏は1日午前9時30分(日本時間同日午後2時)に記者会見を行うとしている。

 第1回投票で選挙違反がまん延したことからアブドラ氏はカルザイ大統領に対し、同大統領が任命した独立選挙委員会(Independent Electoral CommissionIEC)の委員長の退任と、カルザイ陣営に参加した4閣僚の停職を求めている。アブドラ氏は26日に記者会見で要求を明らかにしたが、カルザイ大統領とIECはおざなりな反省を示したに過ぎなかった。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は31日夜、カブール(Kabul)の西側外交官とアブドラ氏に近い筋の話として、アブドラ氏がすでに決選投票から撤退することを決めていると報じた。しかし、アブドラ氏の陣営幹部はAFPに対し、アブドラ氏はまだ決断を下しておらず、1日に同氏が出す予定の声明ではっきりするだろうと語った。

 カルザイ陣営に近い筋によると、両陣営の間で交渉が行われ、決選投票後にアブドラ氏の支持者が政府に入り、権力を分担する可能性が模索された。しかし、アブドラ氏側が閣僚ポストなどで大きな要求を出したため、カルザイ氏側は受け入れなかったという。(c)AFP