【10月23日 AFP】8月20日に投票が行われたアフガニスタンの大統領選で3位につけたラマザン・バシャルドスト(Ramazan Bashardost)元計画相が22日、11月7日に予定されている決選投票をボイコットするよう自らの支持者に呼びかける可能性に言及した。

 暫定結果ではハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領が過半数の票を獲得したとされたが、選挙に不正があったとして、アブドラ・アブドラ(Abdullah Abdullah)元外相の2人で決選投票が行われることになった。バシャルドスト氏の得票率は10%で3位につけた。

 国連(UN)は決選投票で不正が繰り返されないよう努力を続けている。米国のロバート・ゲーツ(Robert Gates)国防長官は、決選投票を注意深く監視し、アフガニスタンに駐留する外国部隊がタリバン(Taliban)の攻撃から有権者を守るために働くと発言している。

 しかしバシャルドスト氏は大統領選挙全体は失敗だったと指摘。「世界のどこでも選挙違反をした人物は監獄に行くのが普通だが、この国では賞賛されている」と語り、来月早々に自らの支持者に、カルザイ氏とアブドラ氏のいずれかを支持するように求めるか、あるいは決戦投票をボイコットするよう求めると述べた。

 カルザイ、アブドラ両陣営はすでに、支持を求めてバシャルドスト氏に接触しているという。

 専門家はバシャルドスト氏の影響力は限定的だとみているが、決選投票ボイコットの呼びかけは、本選の投票率が38%にとどまったアフガン大統領選の信頼性をいっそう損なう恐れがある。(c)AFP/Sardar Ahmad