【10月22日 AFP】米ロバート・ゲーツ(Robert Gates)国防長官が20日に岡田克也(Katsuya Okada)外相と会談した際、米軍普天間飛行場(Futenma Air Base、沖縄県宜野湾市)の移設問題について、11月のバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領来日までに日本政府の結論を求めたことに対し、岡田外相は日本の民主的プロセスを尊重するよう米国に求め、短期間での結論は困難という認識を示した。同外相が、22日に出演したテレビ番組で明らかにした。

 ゲーツ国防長官は同会談で、2006年の日米合意に基づく移転計画どおりに早急に進めるよう日本政府に求めた。

 2006年の日米合意では普天間飛行場の代替施設として、ヘリポート機能を2014年までにキャンプ・シュワブ沖(同県名護市)に移し、また現在普天間に駐留する米海兵隊約8000人を、日本政府が移転費用を一部受け持ち、米グアム(Guam)に移転する計画となっている。

 オバマ大統領の来日は11月12、13日に予定されているが、岡田氏はTBSTokyo Broadcasting System)の報道番組で選挙(衆院選)で示された民意がある。短期間に『米国の言うことを受け入れてやります』という結論にはならない」と述べた。一方で岡田氏は、年内の結論を目指す考えも明らかにした。

 さらに岡田氏は、ゲーツ長官から「日米両政府は13年間も移設問題について交渉してきた」と結論を迫られたと述べ、これに対し、民主党は野党として同じ期間、計画に反対してきたと切りかえしたうえで、民主党政権が誕生した9月の総選挙では、沖縄の4区すべてで現行の移設計画に反対する候補が勝利した点に、現在の県民の意は現れていると述べたことを明かした。(c)AFP/Harumi Ozawa