【10月16日 AFP】米誌ニューズウィーク(Newsweek)は15日、19日付けの欧州版でイタリアのシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)首相を取り巻く一連のスキャンダルを3ページにわたって特集。同首相を酷評し、イタリア国民に対し「捨ててしまえ」と勧めた。

 問題の号の表紙には、軽くお辞儀をしながら手を振るベルルスコーニ首相の写真を使い、その上には「DUMP BERLUSCONI(ベルルスコーニを捨てろ)」の文字が踊っている。

「イタリアはこれ以上、プレイボーイ気取りの国家最高権力者の悪ふざけをがまんできない」

「(古代ローマの)ネロ皇帝のパンと見世物、あるいはボルジア家の放蕩と汚職の例を思い出す。ベルルスコーニはその場しのぎの方策で持ちこたえようと目論んでいる。そしてそのもくろみは成功しているといえる。だが、彼が権力の座に居座り続けることができるからといって、そうすべきだという意味ではない」

 ニューズウィークはさらに、「彼は権力に酔い、彼自身に酔っている。もし彼がイタリアの舵取りを続けるなら、国が弱体化するだけでなく、欧州全体に損害を与え、北大西洋条約機構にさえ害を及ぼすことになりかねない」と酷評。

 さらに、ベルルスコーニ首相は重要な経済改革や社会改革に手を付けるどころか、「視線をバックミラーに固定し、娼婦やマスコミ、社会主義の陰謀者、謀略に長けたライバルの政治家ばかりを探している」とこき下ろした。(c)AFP