【10月4日 AFP】イタリア・ローマ(Rome)のポポロ広場(Piazza del Popolo)で3日、約10万人が参加して、報道の自由を求める集会が行われた。

 参加者らはスキャンダルが相次ぐシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)首相がメディアを黙らせようとしていると抗議した。

 会場となった広場は、緑、白、赤の風船を持った参加者であふれた。報道機関の団体、野党グループ、左派の労組などが主催した。

 主催者発表による参加者は35万人だが、市当局は6万人だとしている。取材にあたったAFP記者は10万人を超える人が参加したと推定した。

 ここ数か月、イタリアの「メディア王」でもあるベルルスコーニ首相の私生活の一端を伝える報道が相次ぎ、首相側はイタリア、フランス、スペインの複数の新聞を相手取り訴訟を起こしている。またベルルスコーニ首相の支持者らは、国営「イタリア放送協会(RAI)が反ベルルスコーニ的な番組を絶え間なく放送しているとして、視聴料支払い拒否を呼びかけた。

 2日には、世界の報道の自由を監視しているNGO、国境なき記者団(Reporters Without Borders)のジャン・フランソワ・ジュリアード(Jean-Francois Julliard)氏が、ベルルスコーニ氏は欧州の首脳として初めて、国境なき記者団が作る「報道の自由を脅かす人物のリスト」入りに近づいていると語った。(c)AFP/Michele Leridon