【9月29日 AFP】政府は、夫婦が別々の姓を名乗ることを認める選択的夫婦別姓を導入する方針を固めた。読売新聞(Yomiuri Shimbun)英語版が28日報じた。

 早ければ来年1月からの通常国会に、1947年に夫婦同姓を明記した民法の改正案を提出する方向だという。

 民主党(Democratic Party of JapanDPJ)などの野党勢力(当時)は、夫婦別姓を盛り込んだ民法改正案を1996年から計20回国会に提出してきたが、自民党(Liberal Democratic PartyLDP)が「家族の一体感を損なう」などと強く反対して廃案になってきた。

 一方、法相の諮問機関である法制審議会は1996年、選択的夫婦別姓の導入を答申している。

 現行の民法のもとでは、夫が妻の姓を名乗ることも可能だが、その例は極めてまれだ。2008年の政府統計によると、夫の姓を名乗っている妻は全体の95%以上にものぼっている。

 夫の姓に変えることについては、多くの女性たちから「仕事に支障が出る」「男女平等に反している」といった不満の声が聞かれている。(c)AFP