【9月11日 AFP】イランのマフムード・アフマディネジャド(Mahmoud Ahmadinejad)大統領の上級顧問モジュタバ・サマレ・ハシェミ(Mojtaba Samareh Hashemi)氏は10日の米ワシントン・ポスト(Washington Post)紙に掲載されたインタビューで、世界の核兵器廃絶を目指す国際的な制度を構築する計画をイランが提案したことを明らかにした。

 これによるとイランは9日、米国などの国に、既存の核兵器の放棄を進め、核兵器を持っていない国が核保有国になることを防ぐための包括的な新提案を送ったという。ハシェミ氏は、核兵器開発防止策と核兵器の増殖・拡散防止のための多岐にわたるシステムも新提案に含まれていると説明した。

 さらに、「イランは(核問題について)あらゆる協力と努力をする準備ができている。核兵器に反対するこの国際的枠組みからはいかなる国も免除されるべきではない」としている。

 しかしハシェミ氏は、新提案にイランのウラン濃縮活動停止が含まれているかとの質問には直接答えず、イランのウラン濃縮活動の停止を約束するには至らなかった。米国などはイランのウラン濃縮の目的は核爆弾の製造だとして中止を求めているが、イラン側は核エネルギーの平和利用が目的だと主張している。

 イランは長い間、核兵器の保有が疑われるイスラエルに対し、核兵器の放棄を呼びかけてきた。(c)AFP