【9月9日 AFP】前月20日に行われたアフガニスタン大統領選で、独立選挙委員会(Independent Election CommissionIEC)が8日発表した中間集計によると、開票率91.6%の段階で、現職のハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領の得票率が54.1%と初めて過半数に達した。2位のアブドラ・アブドラ(Abdullah Abdullah)元外相は28.3%と大きく引き離され、カルザイ氏の再選が近づいた形となった。

 一方、不服審査委員会 (Electoral Complaints CommissionECC)は初めて「明白で確実な不正の証拠」を見つけたことを明らかにした。

 アブドラ氏はカルザイ陣営が票の水増しを大々的に行っていたとして非難している。米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は、カルザイ氏の支持者らが架空の投票所を設置したと報じた。同紙によればこれらの架空投票所で投票した人はいなかったにもかかわらず、数十万票がカルザイ氏の票として計上されたという。

 カルザイ氏が勝利するとしても、同国の旧支配勢力タリバン(Taliban)の妨害工作により投票率が30~35%の低い水準にとどまったこともあり、その正統性に疑問が投げかけられる可能性もある。(c)AFP/Waheedullah Massoud