【9月2日 AFP】米ホワイトハウス(White House)高官は1日、米政府が中央情報局(Central Intelligence AgencyCIA)がテロ容疑者に行った過酷尋問について調査していることをめぐり、ディック・チェイニー(Dick Cheney)前米副大統領がバラク・オバマ(Barack Obama)大統領は米国の安全保障を脅かしていると批判したことに対し、強く反論した。

 かつて海兵隊総司令官を務めたこともあるジェームズ・ジョーンズ(James Jones)大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は米ABCテレビに対し、オバマ大統領が国際的協調を重視したことにより、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)前米大統領政権時より多くのテロリストを拘束または殺害するに至ったと述べた。

 ジョーンズ補佐官は、「過激な原理主義やテロは米国だけでなく国際社会にとっての脅威」だとして全世界が協力することの重要性を強調し、オバマ大統領はそれを主導していると述べた。

 ロバート・ギブズ(Robert Gibbs)大統領報道官はこれより先、チェイニー氏の批判を事実と異なるとした上で、「文字通り政権発足初日から同じ批判を受けてきたが、ディック・チェイニーの外交政策に対する見通しが過去8年間で十分な成果を生んだとは確信できない」と述べ、同氏の外交政策判断に大いに疑問があると述べた。

 チェイニー氏は30日に放送された米テレビFOXニュースチャンネル(Fox News Channel)のインタビューで、オバマ大統領が国を守るために必要なことをどれだけ理解し備えているか「はなはだ疑問だ」と語った。(c)AFP