【8月27日 AFP】イラクのイスラム教シーア派(Shiite)政党「イラク・イスラム最高評議会(Supreme Iraqi Islamic CouncilSIIC)」の指導者アブドルアジズ・ハキム(Abdel Aziz al-Hakim)師が26日、イラン首都テヘラン(Tehran)の病院で死去した。60歳だった。肺がんのため、28か月にわたる闘病生活を送っていた。

 ハキム師の遺体が移送されたイラク大使館前には27日、大勢のイラン人が詰め寄せ、ハキム師の死をしのんだ。ハキム師の遺体はこの後、イランの宗教的中心地の1つであるコム(Qom)へ移される。同日遅くに航空機でイラクに運ばれ、シーア派の聖地ナジャフ(Najaf)に埋葬される予定。

 ハキム師は1982年、イラン国内でサダム・フセイン(Saddam Hussein)イラク大統領のイスラム教スンニ派(Sunni)体制に対抗する亡命組織の結成に携わった。その後、2003年の米軍によるイラク進攻後にイラクに帰国した。

 米軍進攻以後初めての地方選挙では、ハキム師率いるSIICがシーア派居住地域で圧勝を収めた。しかし、09年1月の地方選では議席数を大幅に減らした。

 ハキム師は、合併症を引き起こしたため、22日に病院に搬送されていた。(c)AFP