ケネディ氏死去、オバマ政権懸案の医療保険改革法案への影響は?
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【8月27日 AFP】米民主党の議員たちは26日、前日死去したエドワード・ケネディ(Edward Kennedy)米上院議員(民主党)をしのび、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領のもとで同議員が晩年に取り組んでいた医療保険改革法案を通過させる意向をあらためて表明した。しかし、外部の専門家らは、ケネディ議員の死去が民主党を奮起させることがあったとしても、オバマ氏が最重要国内課題として掲げる医療保険改革の行く末への影響力はほとんど、あるいは全く、無いとみている。
ケネディ氏と同様に、体調不良によりいくつかの投票に出席することができなかった民主党のロバート・バード(Robert Byrd)上院議員は、ケネディ氏を「上院で最高の親友」と追悼し、医療保険改革法案の成立を呼びかけた。バード議員はまた、同法案にケネディ氏の名を冠することも提案した。
しかし、ケネディ氏の死去は、同法案の雄弁な推進者を失ったことにとどまらず、上院で議事妨害などのさまざまな戦術を阻止するために必要な「60議席」を民主党が失うことも意味する。
マサチューセッツ(Massachusetts)州の上院補欠選挙は、州法に基づいて5か月後に行われる。この州法は、ケネディ氏が、後継議員の選出が行われる事態になった場合、今年の重要法案の採決に間に合うよう自らロビイング活動を行って変更されたものだ。
政治評論家らは、ケネディ氏の死去が解決しがたい空白をもたらしたと述べ、ケネディ氏の死去が医療保険の改革法案を通過させる上で民主党に有利にはたらくとの考えに水を差した。
ケネディ氏は、法案を通過させるためには妥協の準備があると提示したことで共和党議員からの尊敬を集め、また一方で、民主党議員らはケネディ氏が最良の取引を勝ち取るために全力を尽くすことに万全の信頼を寄せていた。この意味で、ケネディ議員の不在は、あらためて実感されることになるかもしれない。
米有数のシンクタンク、アメリカン・エンタープライズ研究所(American Enterprise Institute)のノーマン・オーンスタイン(Norman Ornstein)氏は、エドワード・ケネディ議員の役割を引き受けようと明確に名乗りを上げたケネディ一族はおらず、ケネディ議員の果たした規格外の役割を受け継ぐことのできる上院議員は誰一人いないと語った。
「非常に多くの意味において、ひとつの時代の終わりだ。テッド・ケネディ氏の代わりになる人物は存在しない」(ノーマン・オーンスタイン氏)
(c)AFP/Olivier Knox
ケネディ氏と同様に、体調不良によりいくつかの投票に出席することができなかった民主党のロバート・バード(Robert Byrd)上院議員は、ケネディ氏を「上院で最高の親友」と追悼し、医療保険改革法案の成立を呼びかけた。バード議員はまた、同法案にケネディ氏の名を冠することも提案した。
しかし、ケネディ氏の死去は、同法案の雄弁な推進者を失ったことにとどまらず、上院で議事妨害などのさまざまな戦術を阻止するために必要な「60議席」を民主党が失うことも意味する。
マサチューセッツ(Massachusetts)州の上院補欠選挙は、州法に基づいて5か月後に行われる。この州法は、ケネディ氏が、後継議員の選出が行われる事態になった場合、今年の重要法案の採決に間に合うよう自らロビイング活動を行って変更されたものだ。
政治評論家らは、ケネディ氏の死去が解決しがたい空白をもたらしたと述べ、ケネディ氏の死去が医療保険の改革法案を通過させる上で民主党に有利にはたらくとの考えに水を差した。
ケネディ氏は、法案を通過させるためには妥協の準備があると提示したことで共和党議員からの尊敬を集め、また一方で、民主党議員らはケネディ氏が最良の取引を勝ち取るために全力を尽くすことに万全の信頼を寄せていた。この意味で、ケネディ議員の不在は、あらためて実感されることになるかもしれない。
米有数のシンクタンク、アメリカン・エンタープライズ研究所(American Enterprise Institute)のノーマン・オーンスタイン(Norman Ornstein)氏は、エドワード・ケネディ議員の役割を引き受けようと明確に名乗りを上げたケネディ一族はおらず、ケネディ議員の果たした規格外の役割を受け継ぐことのできる上院議員は誰一人いないと語った。
「非常に多くの意味において、ひとつの時代の終わりだ。テッド・ケネディ氏の代わりになる人物は存在しない」(ノーマン・オーンスタイン氏)
(c)AFP/Olivier Knox