【8月24日 AFP】英スコットランド(Scotland)のロッカビー(Lockerbie)上空で発生したパンアメリカン(Pan Am)航空103便爆破事件のリビア人受刑者をスコットランド自治政府当局が釈放したことについて、ジョゼフ・リーバーマン(Joseph Lieberman)米上院議員は23日、この決定にはリビアにおける英国の石油権益が絡んでいる可能性があると懸念を示し、独立した調査を行うよう求めた。

 リーバーマン議員は米CNNテレビで、リビアの最高指導者のムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐やその息子のサイフ・アルイスラム(Seif al-Islam)氏、英リビア・ビジネス協議会などが、釈放はリビアにおける英国の石油権益に関連したものだと発言していることについて、「ショッキングな」発言だと指摘。

 その上で、「それが事実だとは思いたくないが、真相は闇の中だ。スコットランド自治政府の司法相が大量殺人者を釈放したことについて、英国の友人たちが独立した調査を行ってくれることを期待している」と語った。

 アブデルバセト・アルメグラヒ(Abdelbaset Ali Mohmet Al-Megrahi)元受刑者は、スコットランド当局の「温情的措置」で釈放され、リビア・トリポリ(Tripoli)に帰国し大歓迎を受けた。この措置をめぐって、米国では強い反発が起こっている。(c)AFP