【8月24日 AFP】20日に投票されたアフガニスタン大統領選で現職のハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領に対抗する有力候補のアブドラ・アブドラ(Abdullah Abdullah)前外相は23日、大統領選で大規模な不正行為があったと主張した。一方、同国の選挙管理委員会は同日、225件の不正行為の申し立てを受け調査を行っていることを明らかにした。

 欧米諸国は今回の大統領選について、民主主義への投票が成功したとして称賛しているものの、投票日以降、選挙上の不備や投票が完全に自由な状況の中で行われなかったことを示す証拠が多数報告されているほか、決選投票に関しても憶測が高まっている。

 勝利を主張しているアブドラ候補は、「選挙違反、ごまかし、投票の不正工作が、広い範囲にわたって行われている」と強調した。同候補によると、2001年以後の選挙では最低といわれている投票率が、一部地域で実際の4倍にも水増しされ、そのすべてがカルザイ票だったという報告が、同候補陣営に相次ぎ寄せられているという。

 アフガニスタンの選挙監視団体「アフガニスタン自由公正選挙基金(Free and Fair Election Foundation of Afghanistan)」は不正行為について、脅迫、複数回および規定年齢未満の投票、票の水増し、選挙スタッフによる不正行為、武装勢力が投票した有権者の指を切り取る事件などの事例を挙げている。

 大統領選の開票結果の中間発表は、25日から行われる予定になっている。選管によると、24日中にカブール(Kabul)の集計センターに90%の開票結果が集まる見込みだという。(c)AFP/Waheedullah Massoud