【8月23日 AFP】(一部更新、写真追加)金大中(キム・デジュン、Kim Dae-Jung)元韓国大統領の死去を受けソウル(Seoul)を訪れていた北朝鮮の弔問団は23日午前9時から約30分間、青瓦台(大統領府)で李明博(イ・ミョンバク、Lee Myung-Bak)大統領と会談した。李大統領が北朝鮮高官と会談したのは前年2月の就任後初めて。

 大統領府報道官は、弔問団が「南北朝鮮関係の進展」に関する金正日(キムジョンイル、Kim Jong-Il)総書記のメッセージを李大統領に伝えたことを認めた。李大統領は故金大中元大統領を追悼した弔問団に感謝の意を伝えるとともに、韓国の北朝鮮政策について説明し、金総書記に伝えるよう求めた。会談は「誠実かつ穏やかな」雰囲気のもと行われたという。

 保守派の李大統領が就任して以来冷え込んでいた両国関係の改善につながるか注目される。

 弔問団は前日、韓国の玄仁澤(ヒョン・インテク、Hyun In-Taek)統一相と会談し、南北関係の早期改善を訴え、予定になかった李大統領との会談を申し入れていた。また北朝鮮の金正日総書記からメッセージを託されていることを明らかにしていた。

 弔問団は23日11時にソウルのホテルを発ち帰国する。同日午後行われる金大中元大統領の国葬には参列しない。(c)AFP