【8月21日 AFP】20日投票が行われたアフガニスタンの大統領選挙について、欧米各国では民主主義の勝利だとして評価する声が上がっている。しかしイスラム原理主義組織タリバン(Taliban)の報復に対する懸念が有権者の間に広がり、投票率は伸び悩んだ。

 バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領はホワイトハウス(White House)でのラジオインタビューで「タリバンの妨害工作にもかかわらず、アフガニスタンの選挙は成功したようだ」と述べた。

 34州で420人の地方議員を選ぶ地方選も同時に行われた今回の選挙だが、タリバンが投票日直前まで相次いで爆弾攻撃などを展開し、暗い影を落とした。

 投票日当日は散発的な衝突が発生しただけだったが、一部の観測筋は、タリバンの攻撃が最も激しい南部を中心に投票率が伸び悩んだのではないかと指摘している。

 米国務省のP・J・クローリー(P.J. Crowley)報道官は、今回の大統領選の信頼性を米国が判断するのは時期尚早だとの考えを示した。

 選挙結果が判明するのは9月、投票率が明らかになるのも数日かかるとみられる。5年前のアフガニスタン初の大統領選の投票率は70%に達したが、今回はそれを大きく下回る見通しだ。(c)AFP