【8月18日 AFP】20日に大統領選の行われるアフガニスタンでは17日、主要候補者たちが数千人の支持者を集めた大規模集会を開き、選挙戦最終日を締めくくった。今回の大統領選はアフガニスタン史上2回目となるもので、有権者は1700万人。同時に、34州で420人の地方議員を選ぶ地方選も行われる。旧支配勢力のイスラム原理主義組織タリバン(Taliban)が選挙妨害を宣言しているため、治安悪化に懸念が高まっている。

 2001年のタリバン政権崩壊以降、政権を担ってきた現職のハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領が最有力候補だが、アブドラ・アブドラ(Abdullah Abdullah)元外相の激しい追い上げで、決選投票にもつれ込む可能性もある。

 首都カブール(Kabul)の、かつてタリバンが処刑場として使用していたスタジアムでは、青色の野球帽をかぶり青色の旗をもった1万人以上のアブドラ氏支持者が集まり、アブドラ氏の写真を掲げながら同氏の名前を連呼する姿が見られた。

 政府の汚職一掃や雇用創出、経済発展などを政策に掲げるアシュラフ・ガニ(Ashraf Ghani)元財務相は、東部ナンガハル(Nangarhar)州で行われた集会で5000人の支持者を前に、「堕落した政府を正当な政府に」代えると強調した。

 投票日は、投票所の警備と治安悪化による投票率低下を防ぐため、アフガニスタン国軍兵士と国際治安部隊およそ30万人を動員する見込み。タリバンは大統領選の妨害行為をエスカレートさせており、欧米諸国の支援を受けている現政府の不安定化を目論んでいる。(c)AFP/Jennie Matthew