【8月5日 AFP】イランのマフムード・アフマディネジャド(Mahmoud Ahmadinejad)大統領(52)の2期目の就任式典が5日、国会で行われ、アフマディネジャド氏は就任演説で欧米に対する抵抗を強化する姿勢を示した。野党指導者らが式典を欠席したほか、市街では機動隊が抗議デモ隊に催涙ガスを発砲した。

 6月の大統領選はアフマディネジャド氏の地滑り的勝利に終わったものの、選挙結果が引き金となり、イランは同国史上で最大の混乱状態となった。

 2期目任期4年のアフマディネジャド大統領は国会で就任演説し、「抑圧的な権力」への抵抗を続けると語った。また、選挙での勝利について、イランの大変化の兆しだとして評価した。

 一方、ミルホセイン・ムサビ(Mir Hossein Mousavi)元首相やアクバル・ハシェミ・ラフサンジャニ(Akbar Hashemi Rafsanjani)元大統領ら野党指導者らは就任式典を欠席した。

 また、目撃者によると、市街では約1000人の機動隊と革命防衛隊傘下の民兵組織「バシジ(Basij)」が、選挙の不正を訴える抗議デモ参加者らに催涙ガスを発砲した。「神は偉大だ」とスローガンを叫び、治安部隊に非難の声を上げていた抗議デモ隊も解散させられたという。

 アフマディネジャド大統領は、2週間以内に組閣することになるが、とりわけ核開発をめぐる問題で欧米諸国との衝突は避けられない見込みだ。(c)AFP/Farhad Pouladi and Aresu Eqbali