【7月30日 AFP】国連(UN)の潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長は、北朝鮮が同国の核開発計画の放棄をめぐり、米国との直接対話を求める姿勢をみせたことについて、支持を表明した。

 潘事務総長は「北朝鮮政府が米国との直接対話に意欲を示していることに勇気づけられている。6か国協議が対話を通じた良い解決法を提供することは依然できると思うが、必要であれば別の対話形式があってしかるべきだ」と記者会見で語った。

 北朝鮮は27日、自国の核問題をめぐる米国との新たな対話の可能性を示唆した。観測筋は、米国への直接対話の申し入れだとみているが、米国側は6か国協議のプロセスの放棄は拒絶している。

 北朝鮮は4月に長距離ミサイルの発射実験を実施した後、6か国の離脱を宣言。その後も2度目の核実験やさらにミサイル発射を続け、緊張感を拡大した。国連安保理はこうした動きに対し、さらに厳格な制裁を課してきた。

 潘事務総長は一連の展開を「深く懸念している」と述べ、「(国連)事務総長としてわたしができることがあれば、わたし自身の平壌(Pyongyang)訪問も含め、実行したい」と、緊張緩和を目的とする北朝鮮訪問の可能性を排除しなかった。ただし「わたしが訪問するとすれば、適切なタイミングを計る必要がある」とも述べた。(c)AFP