【7月30日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は29日、ノースカロライナ(North Carolina)州ローリー(Raleigh)の市役所で演説し、「米国は景気後退の終わりの始まりを見ているのかも知れない」と述べた。

 雇用環境と住宅販売数が改善傾向にあることについて触れ、「(景気の)急降下は止まった。市場は改善し、金融システムはもはや崩壊の瀬戸際にはない」と述べた。

 ただ、失業率が約10%と高い同州の人たちを前に、「仕事を失ってまだ再就職していない人は、安心するわけにはいかない」と警告した。

 オバマ大統領は自身の景気刺激策を擁護するため、1月の大統領就任時に比べ、失業率が半減していると述べた。

 米国の6月の新築住宅販売戸数(季節調整済み)は、前月比11.0%増の38万4000戸と、世界的な経済危機の発信源となった米住宅部門に回復の兆しが見えていることを示す結果となった。

 米経済は2007年12月から景気後退局面に突入。2009年第1四半期の実質国内総生産(GDP)は前期比5.5%減と、前期比6.3%減だった08年第4四半期に続きマイナス成長だった。ただ、多くのアナリストらは、09年下半期には成長が再開すると予測している。(c)AFP