【7月26日 AFP】麻生太郎(Taro Aso)首相は25日、横浜市内で開かれた日本青年会議所の会合でのあいさつで、高齢者は働くことしか才能がないので仕事を続けて税金を払うべきだという趣旨の発言をした。高齢者から怒りの声が上がっている。

 麻生首相は日本の65歳以上の高齢者の80%以上は健康で介護を受ける必要はないと述べ、こう続けた。

「その元気な高齢者をいかに使うか。この人たちは皆さんと違って働くことしか才能がないと思ってください」「80を過ぎて遊びを覚えても遅い」「働ける才能をもっと使ってその人たちが働けばその人たちは納税者になる」

 8月30日の総選挙の投票日を控え、この発言は論議を呼ぶおそれがある。麻生氏は外相を務めていた2007年にもアルツハイマー病(Alzheimer's disease)患者について冗談めかした発言をし、謝罪している。

 麻生首相の支持率は、前年9月の就任以降、度重なる失言や政策のぶれで下がり続けた。一方の野党は、政治資金スキャンダルがあったにもかかわらず支持率を上げている。(c)AFP