【7月15日 AFP】(一部訂正、写真追加)バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領が次期最高裁判事に指名したソニア・ソトマイヨール(Sonia Sotomayor)氏(55)の承認に関する公聴会で14日、ソトマイヨール氏は第2次大戦時の日系人強制収容を強く非難した。

 上院司法委員会で4日間にわたり行われる公聴会の2日目、ソトマイヨール氏は、日系人を米西部の強制収容所へ収容することを命じた1942年の大統領令の正当性を支持するとした、1944年の米高裁の判断を「間違った決定」だと断言した。

「個人を人種のみにもとづいて拘束・逮捕できるとする決定を米政府が適な措置だと見なしていたとは、信じがたい。判事は法律と憲法に基づいて裁定すべきで、恐怖によって裁定すべきではない」

 また、ソトマイヨール氏は、2001年の9.11米同時多発テロ後にジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)前大統領がとった一連の措置への明白な批判は避けたものの、テロのあとでも個人の権利の重要性に対する自分の信念は変わっていないと強調した。

 ソトマイヨール氏は同氏が人種的偏見を持っているとする批判に強く反ばくした。同氏は過去に「賢いラテン系女性の伝統的英知のほうが、白人裁判官よりも良い判決を出せるかもしれない」と発言し、人種差別主義と非難されたが、この言辞については言うべきではなかったと自ら否定した。(c)AFP/Olivier Knox