【7月7日 AFP】ロシアのモスクワ(Moscow)を訪問中のバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は6日、ロシアにおける政治的対話の相手はドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領だけであり、依然として存在感を誇るウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)首相ではないとの考えを示した。

 プーチン首相との初会談を翌日に控えた6日の記者会見で、オバマ大統領は、「ロシアの大統領はメドベージェフ氏で、プーチン氏は首相だと理解している」と述べた。

 一方で、「(米大統領としての)わたしの関心は対話の相手と直接交渉することであり、それは大統領だ」としながらも、「プーチン首相を含め、ロシア社会に影響力をもつあらゆる人びととも接触する用意がある」と付け加えることも忘れなかった。

 オバマ氏は前週、米紙とのインタビューで、「プーチン氏はいまだに片足をソ連時代に残したままだ」と評した。これに対し、プーチン首相は「わたしはガニ股ではない。ちゃんと両足で前向きに歩いている」と反論している。

 ロシア専門家の多くは、プーチン首相は現在もロシア政治を陰で取り仕切っているとみている。また、ロシアの憲法は3期連続での大統領就任を禁じていることから、いったん首相になった後、再び大統領職を狙っているとの見方もある。(c)AFP