【7月1日 AFP】ホンジュラスのルイス・アルベルト・ルビ(Luis Alberto Rubi)検事総長は6月30日、軍のクーデターで大統領を解職され、国外追放されたホセ・マヌエル・セラヤ(Jose Manuel Zelaya)氏(57)が帰国した場合、ただちに拘束するよう命じた。

 国連(UN)が国際的に広がるセラヤ氏復職の要求を支持する中、セラヤ氏はニューヨーク(New York)で記者会見を開き、次期大統領選に出馬しない意向を示した。

 ホンジュラスでは、2期目を目指し憲法改正に動いていたセラヤ大統領と、それに反対する軍および裁判所との間で政治的対立が続いていたが、ホンジュラス軍は6月28日、セラヤ氏を国外追放した。

 ルビ検事総長は、セラヤ氏には「反逆」「職権乱用」など18の嫌疑がかけられているとし、帰国すれば即刻逮捕すると述べた。

 セラヤ氏は2日に帰国すると明言しており、セラヤ氏支持派と反対派の間での衝突が懸念されている。ただ、セラヤ氏は、再選の意思がないことを明確に示し、緊張を緩和しようと模索している。

 セラヤ氏支持派は、クーデター後に就任したロベルト・ミチェレッティ(Roberto Micheletti)暫定大統領が発令した48時間の外出禁止令を無視し、抗議デモは拡大。首都テグシガルパ(Tegucigalpa)の路上での衝突を引き起こした。

 ミチェレッティ暫定大統領は30日、コロンビアのラジオ局に対し、外出禁止令を継続するかについて治安当局と協議すると述べ、特定はしなかったものの、暴力行為を起こしているグループを支持する外国人を非難すると述べた。(c)AFP/Sophie Nicholson