【6月21日 AFP】21日のイラン国営テレビによると、大統領選の結果をめぐる混乱が続く首都テヘラン(Tehran)で起こった新たな騒乱で少なくとも10人が死亡した。イランの情勢はイスラム革命以来、最悪の危機的状態となっている。

 大統領選の結果に抗議する改革派は、同国のイスラム教指導者たちに対する異議を強めている。改革派が支持し、大統領選では次点だったミルホセイン・ムサビ(Mir Hossein Mousavi)元首相は、最高指導者のハメネイ(Ali Khamenei)師に対する異例の批判で非難した。

 国営テレビは、テヘランで20日も改革派と当局の間で激しい衝突があり、10人が死亡、100人以上が負傷したと伝えているが、その原因は銃と爆弾で武装した「テロリスト」たちのせいだと報道した。国営メディアがこれまでに伝えた死者の数は最低でも17人となった。

■英BBC特派員に国外退去令

 一方、英BBC放送は21日、現地特派員のジョー・レイナー(Jon Leyner)氏が選挙後の暴動に加担しようとしたとして、イラン当局から国外退去を迫られたことを明らかにした。声明によると、テヘラン支局は閉鎖しないという。(c)AFP/Jay Deshmukh