【6月13日 AFP】米下院は12日、たばこメーカーを規制する強力な権限を米食品医薬品局(Food and Drug AdministrationFDA)に付与する新たなたばこ規制法案を賛成307、反対97の圧倒的多数で可決した。

 過去数十年にわたりたばこ業界から強硬な反対を受けてきた新法案は、同日中にバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領が署名して成立する予定。

 オバマ大統領は同法案が可決されたことは「勝利」だと語り、「米政府の変化を明らかにに示すものだ」と述べた。また、ナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)米下院議長は今回の新法を「歴史的」と評した。

 同法により、ニコチン含有量の制限 風味の添加の禁止、若者を対象とする広告に健康への影響に関する警告を記載することを義務化する権限などがFDAに与えられる。

 また10代の未成年者の読者が多い出版物へのタバコ広告が厳しく制限されるほか、タバコが健康に与える影響の印象を和らげる「マイルド」「ライト」といった単語の使用が禁止される。

 さらにFDAに学校や遊び場から1000フィート(約305メートル)以内にタバコの屋外広告の設置を禁じる規則の施行を求め、タバコのブランドがスポーツやエンターテイメントのイベントのスポンサーになることもできなくなる。

 同法案は、11日に上院を賛成79、反対17で通過していた。下院は4月にも今回と同様な法案を可決していた。(c)AFP/Olivia Hampton