【6月12日 AFP】オバマ米政権で東アジア・太平洋担当の国務次官補に指名されたカート・キャンベル(Kurt Campbell)氏は10日、上院外交委員会の公聴会に出席し、アジア太平洋地域への米国の関与を強化する意向を表明した。また、アジア太平洋諸国、特に日本、韓国、オーストラリア、フィリピン、タイとの同盟関係を強化する方針も明らかにした。

 民間学者出身で元海軍将校のキャンベル氏は公聴会で、「米国はまず『姿を見せる』必要がある」と述べ、アジアの同盟諸国が主催した複数の地域会議に出席しなかったブッシュ政権を暗に批判した。

 同氏はさらに、「中国の台頭は米国にとって大きな影響があるが、短期的には日本にとって直接的かつ早急に影響力がある。中国との関係を構築するにあたり、日本との強固な協力関係の下で進めるのが最善の方法だ」として、国際社会における中国の役割が増大する中、アジア太平洋地域の同盟国、特に日本と密接な協力を進めていく必要があることを強調した。(c)AFP