【6月11日 AFP】ペルーでアマゾン(Amazon)の熱帯雨林の権利をめぐり発生した先住民と警官隊の衝突で死者数十人が発生している事態を受けて、ペルー議会は10日、問題の発端となった熱帯雨林開発の規制緩和を凍結した。

 同議会は「ジャングル法」と銘打たれた法案1090の凍結を59対49で可決したと、グザビエ・ベラスケス(Javier Velasquez)議長が発表した。同法はペルー北東部のアマゾン熱帯雨林での採鉱、石油採掘、森林伐採、耕作の規制を緩和する内容だった。また、同森林への民間投資に関する法令も同じく凍結された。

 ふたつの法案はペルーの熱帯雨林に住む65の先住民族、約50万人の圧倒的な反対に直面した。先住民たちは、ジャングル開発は自分たちの生活様式に対する攻撃だとみなし、4月以降アマゾン地域一帯で抗議行動を展開していた。(c)AFP/Philippe Bernes-Lasserre