【6月9日 AFP】バラク・オバマ（Barack Obama）米大統領は8日、同国経済が依然「深刻な景気後退」下にあるとして、今後100日間で60万人の雇用を創出・維持する計画を加速する方針を示した。

　米国では5月、新たに34万5000人が職を失い、失業率は9.4％と26年ぶりの高水準に達した。大統領は失業者は予測を下回ったと指摘し、今年2月に成立した7870億ドル（約77兆5000億円）規模の景気刺激策は「負のスパイラル」を払しょくするほど急速には進んでいなものの「正しい方向」に向かっていると述べた。

　大統領はサマーユースプログラム、学校・公共事業などを通じ、今後100日間で60万人の雇用を創出・維持することを目標に資金拠出を加速する計画を示した。空港98か所および高速道路1500本以上の改修、13万5000の教育関連雇用への政府補助金の投入、軍事基地359か所やその他施設での保守管理職の創出など、新規プロジェクト10本が発表された。

　オバマ大統領の計画は、記録的に膨らんだ公共財政赤字を悪化させるものだとする一部エコノミストや、景気後退の波を効果的に変えられるか疑問だとする野党共和党などから批判を受けている。(c)AFP/Laurent Lozano