【6月2日 AFP】韓国と東南アジア諸国連合(Association of Southeast Asian NationsASEAN)は2日、済州(Jeju)島・西帰浦(Seogwipo)で開いた特別首脳会議で、自由貿易協定(FTA)に調印するとともに、保護貿易主義の阻止と世界的な金融危機対策に取り組むことで合意した。FTAの対象となる市場規模は約6億5000万人に上る。

 2日間の日程を終えた韓国とASEAN10か国の首脳は、アジアの金融部門の成長を促進するため、域内債権市場の強化という点で協力を進めていくことで一致した。

 首脳会議後の声明で、韓国とASEANは、総額1200億ドル(約11兆5000億円)の緊急通貨基金の迅速な実現を呼びかけた。この基金は前月、中国、日本と合意したもので、東アジア経済の金融危機防止を支援するもの。また、将来のアジア地域における金融危機の発生を事前察知するための「独立監視機関」の設置を呼びかけた。
 
 今回調印されたFTAにより、韓国とASEANは2015年までに、現在の貿易額を2倍の1500億ドル(約14兆4000億円)に拡大することを目指す。(c)AFP/Martin Abbugao