【6月1日 AFP】北朝鮮による長距離ミサイル発射の動きが再び懸念されるなか、来日中のジェームズ・スタインバーグ(James Steinberg)米国務副長官は1日、都内で行った会見で、日本の安全保障に関する米政府の関与は揺るぎないと明言した。

 スタインバーグ副長官は現在、米北朝鮮問題担当のスティーブン・ボズワース(Stephen Bosworth)特別代表とともに、日本のほか、北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議の参加国である中国、韓国、ロシアを歴訪中。1日は藪中三十二(Mitoji Yabunaka)外務事務次官らとの日米次官級協議を行った。協議後会見したスタインバーグ氏は、「(同次官に)両国関係および日本の安全保障に関する米国の関与の姿勢には揺るぎがないと、再度伝えた」と述べた。
 
 また、藪中事務次官とは「両国が団結すべきだという点で一致した。北朝鮮の極度にかく乱的な行動に深い懸念を寄せている点も明確した。さらに韓国、ロシア、中国との連携に注力し、北朝鮮を完全な非核化の過程に引き戻そうという点でも一致した」と述べた。

 一方、藪中事務次官は、北朝鮮が核兵器を持つことを日本は断じて受け入れられないと述べた。

 スタインバーグ氏は、「北朝鮮は、地下核実験とミサイル発射実験を経た今、自らが非常に悪い道をたどっていることを理解し、元の道に引き返さなければならない」と強調した。

 同日、スタインバーグ氏は中曽根弘文(Hirofumi Nakasone)外相と会談した。2日には麻生太郎(Taro Aso)首相、浜田靖一(Yasukazu Hamada)防衛相とも会談する。(c)AFP