【6月1日 AFP】キューバは米国が提案していた移民問題や直接郵便についての協議再開に同意した。米国務省高官が匿名を条件に31日、記者団に明らかにした。

 この高官によると、キューバ政府は30日、移民と郵便に関する問題についての協議を再開したいと米政府に連絡してきた。同時に麻薬やテロ対策、ハリケーンなどの防災対策に関する協議の可能性についても打診があったという。

 ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)米国務長官が2日に中米のホンジュラス(Honduras)で開催される米州機構(Organization of American StatesOAS)総会に出席する直前の動きになった。OASではキューバとの関係正常化のペースをめぐって米国とそのほかの国の間で対立があった。

 1月のオバマ大統領の就任以来、米政府は過去の対キューバ政策は失敗だったとして、前年に兄のフィデル・カストロ(Fidel Castro)氏から実権を引き継いだラウル・カストロ(Raul Castro)国家評議会議長が率いるキューバとの関係改善に動き始めた。4月には、キューバに親族がいる米国民に対し、キューバへの渡航と送金の制限を撤廃している。(c)AFP/Lachlan Carmichael