【5月24日 AFP】英議員の不適切な経費請求が相次いで発覚するなか、自宅の庭の「アヒル小屋」設置にかかった費用を経費計上していたことが判明した野党・保守党(Conservative Party)のピーター・ヴィガース(Peter Viggers)議員は23日声明を出し、「請求を恥じており、申し訳なく思っている」上に、せっかく作った小屋は当のアヒルに気に入ってもらえなかったことを明らかにした。

 ヴィガース議員はハンプシャー(Hampshire)州の自宅の庭の池に作ったアヒル用の小屋の設置にかかった費用1600ポンド(約24万円)を経費計上していたことが判明し、21日に責任を取って次の選挙に出馬しない意向を表明した。同議員は1974年から議席を占めていたが、保守党のデービッド・キャメロン(David Cameron)党首は辞職するよう強く求めていた。

 ヴィガース議員は声明で、議会で経費を管理する部署Fees Officeもこのような請求を拒否すべきだったとの考えを示したが、「私は判断する際にばかばかしくも重大な誤りをおかしてしまった」として、そもそもこのような請求をすべきではなかったと述べた。

 さらに問題の小屋は「アヒルにさっぱり気に入ってもらえず、今は物置として使われている」という。

 英紙デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)が2週間前にこの問題を取り上げて以来、下院議長が任期途中で辞任したり、多数の議員が辞職表明に追い込まれるなど、英下院は激震に見舞われている。(c)AFP