【5月14日 AFP】約1か月間、5回に分けて投票が行われてきたインド下院議会(定数545)選挙の第5回目投票が13日実施され、同選挙の全投票が終了した。

 世界最大の民主制選挙は恐れられた大規模な事件もなく、1か月に及んだ投票日程を終えた。しかし、終了後まもなく見えた新たな一大課題は、存続が可能な政権づくりだ。全投票終了から明けた14日には早速、大政党らが連立相手を求める動きがみられた。

 報道番組が行った複数の出口調査によると、最大政党・国民会議派(National Congress)率いる与党連合が、ヒンズー至上主義の最大野党、インド人民党(Bharatiya Janata PartyBJP)よりもやや優勢にみえる。選挙前の両党の獲得予想議席の差は5議席から20議席だったが、両党とも議会の単独過半数にあたる272議席からは遠そうだ。

 インドの選挙の出口調査は著しく不正確なことで知られているが、選挙委員会が16日に最終結果を発表するまでは、これらの結果が国民会議派に、連立模索の動きの中でBJPよりも心理的優越をもたらすだろう。

 インド総選挙では最多議席を獲得した党に、最初に組閣を行う権限が与えられるのがならわしだ。今回は国民会議派、BJPどちらも政権を握る場合、さらに70議席前後をもたらす連立が必要とされる。両党にとって、無数にある地方政党との連立模索だけではなく、連立政権入りをえさに現在提携関係にある政党が相手側に流れないように確保することも課題だ。(c)AFP