【5月11日 AFP】前週末、議員手当をめぐる閣僚らのスキャンダルが発覚し、与党・労働党(Labour Party)の支持率が過去最低を記録した英国で、今度は野党・保守党(Conservative Party)の議員らが同様に個人的な支出を経費計上していたことが明らかになった。11日のデーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)紙が報じた。

 テレグラフ紙によると、陰の内閣で学校相を務める保守党のベテラン議員が、ロンドン(London)市内に所有する不動産に関連する経費7000ポンド(約105万円)を議員手当として申請していた。この議員は、その後も別の物件の購入費として経費請求した数千ポンドを受け取っているという。

 このほかにも、ある保守党議員は飼い犬のエサ代を経費に計上。自宅の庭の手入れにかかった4000ポンド(約60万円)を経費として請求していた議員もいたという。

 直近の支持率調査で、保守党は労働党に対し22%の大差を付けていた。2010年半ばに予定される総選挙を控え、さらなる支持拡大に向け攻勢をかけていた矢先のスキャンダルに、保守党のデービッド・キャメロン(David Cameron)党首は「英議会にとって再び悪い1日となった」と述べ、謝罪した。

 英議会は、議員らの経費申請を厳密に審査する独立会計監査制度の設立に向けて動き出したところで、領収書の添付義務づけが検討されていた。(c)AFP

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