【4月23日 AFP】南アフリカで22日に投票が行われた国民議会選挙の開票が始まり、早くも与党アフリカ民族会議(ANC)の勝利が確実視されている。大統領にはジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)ANC議長(67)の就任が見込まれる。

 23日の第1回途中開票結果で、ANCは63%を獲得していたことから圧勝が予測される。

 わずか数週間前まで、ズマ議長には汚職で起訴される可能性があったことや、ANCの離党者が結成した新党「国民会議(Congress of the PeopleCOPE)」が支持者の掘り起こしを強化したことなどは選挙の行方に影響しなかった。

 COPEはズマ氏の政敵であるターボ・ムベキ(Thabo Mbeki)前大統領の支持者らが結成した新党だが、現地時間23日午前10時(日本時間同午後5時)の時点の開票結果での獲得票は全体の8%近くにとどまっている。また最大野党・民主同盟(Democratic AllianceDA)は20%をやや下回っている。
 
 同国の各紙は23日の朝刊でANC圧勝の見込みについて、少数派である白人の支配に終止符を打った15年前の歴史的選挙での、ネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)元大統領が率いた同党の勝利になぞらえてたたえた。同国最大の日刊紙デイリー・サン(Daily Sun)は「1994年の再来」とうたい、一面でズマ氏がンマンデラ氏と同様の勝利をANCにもたらすと予測した。(c)AFP/Justine Gerardy