ブッシュ前米政権が容認した10種類のCIA尋問手法
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【4月17日 AFP】16日公表された、米中央情報局(Central Intelligence Agency、CIA)が2002年に国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)幹部のアブ・ズベイダ(Abu Zubaydah)容疑者に対して行おうとしていた10種類の過酷な尋問手法。
ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)前米政権下の司法省がCIAに対して、2002年8月1日付けの覚書で、容認できる手法として示したもの。
・attention grasp
尋問官が容疑者の襟首を、両手でつかむと同時に素早く手前に引き寄せる。
・facial hold
柔軟性のある仮設の壁を作り、かかとがその壁についた状態で容疑者を立たせる。尋問官は、容疑者を手前に引っ張った後、壁に押しつける。疑者は肩甲骨を壁に打ちつけることになる。むちうちを避けるため、容疑者の頭部と首は頭巾かタオルで固定する。仮設の壁は、容疑者にショックを与えるため、ぶつかった時に大きな音が出るようにする。
・facial hold
容疑者の頭の両側を手で固定して、頭を動かせないようにする。
・facial slap(insult slap)
容疑者のあごの先から耳たぶまでの間を、指を少しだけ開いた手で平手打ちをし、ショックや驚き、さらに屈辱を与える。
・cramped confinement
容疑者を体の自由が利かないような狭く、暗い部屋に監禁するもの。部屋の広さはさまざまで、監禁時間は立ったり座ったりできる部屋ならば最大で18時間まで、座ることしかできない狭い部屋なら2時間程度までとする。
・wall standing
肉体的に疲れさせることが目的。容疑者を壁から約1.2-1.5メートル離れた場所に、足を肩幅の広さに開かせて立たせる。腕はまっすぐ前方の壁に伸ばし、指先だけで全体重を支えるようにする。動いたり手や指の場所を移動するのは禁じる。
・stress positions
(1)容疑者を足を伸ばした状態で座らせ、肩の高さで腕を上げ続けさせる。
(2)容疑者を床にひざまずかせ、上半身を45度の角度で後ろに反らさせる。
・insects placed in a confinement box
狭い箱の中に、テロ容疑者と昆虫を閉じこめるもの。昆虫は害のない種類とする。(アブ・ズベイダ容疑者が昆虫が苦手だとの情報に基づく)
・睡眠遮断
・水責め
覚書は、これらの尋問手法は「精神的・肉体的に激しい痛みを与えるものではない」ため、拷問ではないとしている。(c)AFP