ブッシュ政権下でのCIA尋問手法を公開、実行者の訴追はせず
このニュースをシェア
【4月17日 AFP】(一部更新)バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は16日、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)前政権下で容認されていた、米中央情報局(Central Intelligence Agency、CIA)による過酷な尋問手法に関する4つの覚書を公開した。
覚書は、ブッシュ前政権の法務担当者によって作成されたもので、2001年9月11日の米同時多発テロ事件後から行われていた秘密尋問プログラムの一端をかいま見ることができる。一部非公開の部分もあるものの、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)のテロ容疑者に用いられた尋問手段として、水責め、睡眠遮断などに加え、食事の制限、全裸にする、顔や腹部への殴打、「不自然な格好」での拘束、さらには狭い箱にテロ容疑者と昆虫を閉じこめるというこれまで知られていない手法も明らかになった。
覚書は、これらの手法は「精神的・肉体的に激しい痛みを与えるものではない」ため、拷問ではないとしている。
CIAの過酷な尋問手法については拷問だとの批判があり、オバマ大統領も米国の道徳的権威の失墜と発言している。
一方、オバマ大統領は、「今は内省の時であり、懲罰の時ではない」と述べ、尋問を実行したCIA職員について、上官の命令に従って国家の防衛のために行ったものだとして訴追しない意向を示した(c)AFP/Stephen Collinson
覚書は、ブッシュ前政権の法務担当者によって作成されたもので、2001年9月11日の米同時多発テロ事件後から行われていた秘密尋問プログラムの一端をかいま見ることができる。一部非公開の部分もあるものの、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)のテロ容疑者に用いられた尋問手段として、水責め、睡眠遮断などに加え、食事の制限、全裸にする、顔や腹部への殴打、「不自然な格好」での拘束、さらには狭い箱にテロ容疑者と昆虫を閉じこめるというこれまで知られていない手法も明らかになった。
覚書は、これらの手法は「精神的・肉体的に激しい痛みを与えるものではない」ため、拷問ではないとしている。
CIAの過酷な尋問手法については拷問だとの批判があり、オバマ大統領も米国の道徳的権威の失墜と発言している。
一方、オバマ大統領は、「今は内省の時であり、懲罰の時ではない」と述べ、尋問を実行したCIA職員について、上官の命令に従って国家の防衛のために行ったものだとして訴追しない意向を示した(c)AFP/Stephen Collinson