【4月15日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は14日、米ワシントンD.C.(Washington D.C.)のジョージタウン大学(Georgetown University)で演説し、深刻な不況に見舞われた米経済に「希望の兆しが見える」とした一方、今後も厳しい状況が続くと述べた。

 オバマ大統領は「われわれは決して困難な局面を脱したわけではないが、ここにきて初めて希望の兆しが見え始めている」と語るとともに、景気が回復するまでにさらなる雇用削減と住宅差し押さえが行われるだろうと指摘するなど冷静な見通しも示し、「2009年の米経済は厳しい局面が続く」と強調した。

 オバマ大統領は、アメリカン・インターナショナル・グループ(American International GroupAIG)などの金融機関の行き過ぎた行為を非難した一方、銀行に1ドル注入すると8-10ドルの個人や企業向け融資につながり、注入した金額以上の経済成長効果が期待できるとして金融機関救済のための公的資金支出に理解を求めた。

 米テレビ局CNNと調査会社Opinion Research Corporationが発表した最新の世論調査によると、調査対象者の58%がオバマ大統領は景気後退に対する明確な計画をもっていると回答した。(c)AFP/Stephen Collinson