【4月9日 AFP】(一部更新、写真追加)北朝鮮の最高人民会議(Supreme People's AssemblySPA)は9日、金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記(67)出席の下、改憲に関する法案を採択した。同日の国営朝鮮中央通信(Korean Central News AgencyKCNA)が伝えた。

 金総書記は前年8月に脳梗塞で倒れたと伝えられて以来初めて、大規模な公式行事に姿を見せたことになる。

 同日開会した最高人民会議は、兵力120万人の人民軍を率いる最高司令官に当たる国防委員会委員長にも金総書記を再選し、健康に対する疑問が残る中、総書記の権威をいっそう固めた。

 この日は3月に代議員選挙が行われた第12期最高人民会議の開会式だった。KCNAでは、満場一致で「朝鮮民主主義人民共和国社会主義憲法(Socialist Constitution of the DPRK)の改定と追補」に関する法案を採択した、と報じたが、詳細については明らかにしていない。

 北朝鮮は4日前、「挑発的なミサイル実験だ」という国際社会の批判をよそに、国内では「歴史的な科学の勝利」と賞賛した「ロケット」の発射を実施したばかり。

 韓国の聯合(Yonhap)ニュースは、北朝鮮の改憲は11年ぶりで、おそらく金総書記後をにらんだ、指導者に関わる政治再編の兆しだろうと報じた。
 
 糖尿病や心疾患などの既往歴がある金総書記だが、後継者を指名したという情報はいままでのところない。

 北朝鮮のTV放送を監視している聯合ニュースによると、金総書記は演台まで10歩ほどを進んだ際には、軽く左足をひきずっていたが、拍手の際には両手を挙げたという。(c)AFP/Park Chan-Kyong