【4月3日 AFP】北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議の開催地となるフランス東部ストラスブール(Strasbourg)で2日、抗議デモの参加者と警官隊が衝突し、約300人が身柄を拘束された。仏警察当局が3日、明らかにした。現在も105人が拘束されているという。

 2日の衝突では、覆面姿の抗議者らが、角材でバスの待合い所を襲ったり、ごみ箱に火を付けるなどし、デモ隊を押し返そうとした警官隊の行く手にバリケードを築いた。これに対し、警官隊は催涙弾を発砲しデモ隊を制圧した。

 抗議行動の規模は、警察発表では500人から600人となっているが、デモの主催者側は2000人としている。

 ストラスブールでは3日から2日間、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領ら、28の加盟国首脳が出席するNATO首脳会議が開催される。同時に、各地からNATOの軍事行動への抗議団体、数万人が同市を訪れるとみられることから、フランス警察当局は、警察官2万5000人を動員した警戒態勢で、首脳会議に臨む。

 NATO首脳会議は、ストラスブールの他、ドイツのケール(Kehl)、バーデンバーデン(Baden-Baden)でも行われる。(c)AFP