【4月2日 AFP】マレーシアのアブドラ・バダウィ(Abdullah Ahmad Badawi)首相が2日、辞任した。後継には最大与党統一マレー国民組織(United Malays National OrganisationUMNO)総裁に前週28日に選出されたナジブ・ラザク(Najib Razak)副首相が任命され、3日に就任する見通し。

 前年の総選挙で与党第1党のUMNOは、過去39年間で最悪の敗北を喫し、アブドラ首相は引責辞任を表明していた。

 2日にアブドラ氏、ナジブ氏は相次いでミザン・ザイナル・アビディン(Tuanku Mizan Zainal Abidin)国王のもとを訪れた。政府高官によると、首相が国王に提出した辞表は受理された。

 UMNOは与党連合「国民戦線(Barisan NasionalBN)」の中の最大与党で、1957年にマレーシアが英国から独立して以来、50年以上にわたり政権を独占している。与党連合には中国系やインド系などを代表する党が集まっているが、08年の総選挙ではアンワル・イブラヒム(Anwar Ibrahim)元副首相が率いる野党に惨敗した。現在、野党は議会の3分の1を占めるほか、3州で州政権を握り、過去に例をみない状況になっている。(c)AFP/Romen Bose