【3月24日 AFP】北朝鮮外務省は24日、近日中に実施が予想されている同国の弾道ミサイル発射実験に対し、国連安全保障理事会(UN Security Council)が制裁措置を発動すればいかなる場合でも、北朝鮮の非核化を目指す6か国協議は破たんするだろうと警告した。

 朝鮮中央通信によると同外務省は、すべての制裁措置は2005年9月の6か国当事国による共同声明で約束された「相互主権の尊重」に反するとけん制し、「国連安保理の名の下にそうした敵対行動が実行に移された場合には、(2005年)9月19日の共同声明を安保理自身が破ることになる」との見解を発表した。また「同共同声明が破棄された場合、6か国協議が存在を続ける根拠はもはやない」と続けた。

 北朝鮮側は4月4日-8日に「通信衛星を打ち上げる」と発表しているが、韓国、米国、日本では長距離弾道ミサイルの発射実験を行う名目だとみている。

 24日、6か国協議の中国首席代表の武大偉(Wu Dawei)外務次官と対応を協議するために、北京に到着した韓国外交通商省の魏聖洛(Wi Sung-Lac)朝鮮半島平和交渉本部長は、北朝鮮から何らかの打ち上げがあった場合、韓国側では「対抗策」を含めた可能性を検討していると語った。韓国の聯合(Yonhap)ニュースによると、魏本部長はソウルで報道陣に、6か国協議として北朝鮮政府に計画の中止を説得してきたとも明らかにした。

 23日の共同通信によると、6カ国協議の日本、米国、韓国の首席代表は、27日に米ワシントンで対応に関する協議を行う方向で調整している。(c)AFP