【3月23日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は、イスラム原理主義組織タリバン(Taliban)との戦いが続くアフガニスタン問題について、軍事、外交、経済面でより多大な努力が伴うとしても米国は「出口戦略」を持つべきだとの考えを示した。

 米CBSテレビで22日に放映されたインタビュー番組「60ミニッツ(60 Minutes)」で述べたもので、オバマ大統領は「アフガニスタン問題が、果てしなく漂い続ける問題ではないことをはっきりさせるために包括的な戦略、出口戦略は必須だ」と語った。

 また、アフガニスタンにおける米軍の使命を「米本土や米国、同盟国の国益に対する(国際テロ組織)アルカイダ(Al-Qaeda)の攻撃を確実に阻止すること」と定義。そのためには、アフガニスタンの経済力、パキスタンとの良好な外交関係、同盟国との効果的な協調関係が必要だと主張した。

 アフガニスタンでは武装勢力による攻撃が再び激化しており、米軍主導の国際部隊が、同国に民主主義を根付かせるとして続けてきた活動の成果が疑問視されている。こうした状況のなかで、オバマ政権は現在、新たなアフガニスタン戦略を準備中だ。

 一部の地域では、タリバン戦闘員とのこう着状態が続いており、米軍司令官らは3万人の増派が必要だと主張している。しかし、歴史的によそ者を敵対視してきた国で戦闘に深入りすれば、ベトナム戦争のように泥沼化すると警鐘を鳴らす軍事アナリストも少なくない。(c)AFP